20200505

雨が少し降ってはやんだり、また少し降ってはやんだりするので、いっこうに出かけるタイミングが計れず、仕事のクイズレットをたらたらと作成していたが、とうとう小一時間ほど経ってしまった。

ここ数日間の雨の程度と比べるとさほど気にもなるまいと思い、とりあえず外に出てみることにした。雨はどちらかの方角に行ってくれたようで、まあこれは大丈夫だろうと思い、そのまま散歩にいくことがした。

だいぶ、陽気も出てきて少しばかり歩いていると汗も出てきた。

ここ数日は雨と外出自粛でほとんど家の外に出ていなかったので、さらに少しばかり歩くことにした。海の見えるところまで少しばかり歩くと、左手から灰色のライトバンが走ってきた。いっこうにスピードを落とさずに向かってきて、いっこうにスピードを落とさずに走り去っていった。運転席に座った男は太い上腕を見せつけるようにしていた。

しばらく海を左手に眺めながら歩くと、集合住宅が4棟ほど並んであった。4棟の壁ににそれぞれ動物の絵が描いてあった。きりんや象やライオンである。ちょうど、小学校の校舎の短手の方の壁にあるように大きな絵が描いてあったが、これが印象的でもなく、まあ、かといって細密な描き方でもなく、ひどく半端で「はあ」と出るような様子であり、それは、幼いころに塾からの帰りのバスの中で見しらぬおばさんから、好きでもないニッキ飴を袋いっぱいにもらった時の「はあ」と同じであると感じた。

それは何の感動もなく、かといって、気に障るものではないけれど、必要なものでは決してなく、一昔前からいうところの「断捨離」の対象に真っ先になるような、ああ、つまりはこういうものが「薬にも毒にもならない」というのか、「薬にも毒にならない」とは日常生活であまり思い浮かんだことはないのだが、まさしくそれがそうであった。

大きめの公園があり、散歩コースがあった。入口に消費カロリーが書いてあったが、逆効果でしょう。

散歩コースの一部は小川に沿って設けられている。自然欲というものかもしれないが、耳には「ブロックチェーン」の解説YouTube動画の音声が流れていて、ひどくアンバランスな気がした。

いったい、世の中はどうなっているのだろうか。IoT、AI、ブロックチェーン、5Gなどなど世の中は革命だ騒いでいるが、私の生活はほとんど変わっていない。汗をかいたから、帰ってビールを飲むだろうし、それは、歴々と日本のおじさんが繰り返してきた行為であろう。